昨日、久しぶりに銭湯へ行こうと思った時、ふと「久しぶりにあかすりしたいな」と思いました。
韓国に住んでいた頃は、少なくとも2週間に一度くらいは銭湯に行っていました。湯船でしっかり体を温めてから、あかすりタオルで体をこする。これがいつの間にか当たり前になっていました。
あかすりをした後は、肌がつるつるになったような気がしますし、何よりあのさっぱりした感じが好きでした。
ただ、日本の銭湯で一人であかすりをするのは、周りの人の迷惑になりそうな気がして、今回はやめておきました(笑)。
日本で暮らしていると、韓国では当たり前だった「あかすり文化」をあらためて意識することがあります。
そこでふと気になりました。
韓国では、いつ頃からこんなふうにあかすりをするようになったのでしょうか。
韓国のあかすりは昔からある文化?
韓国人にとって、あかすりはかなり身近なものです。
私も子どもの頃から、銭湯に行けばあかすりをするのが普通だと思っていました。
なので、もっと昔から続いている習慣なのかなと思っていたのですが、調べてみると少し違いました。
体を洗って垢を落とす習慣自体は、韓国でも昔からあったとされています。
その後、都市部を中心に銭湯が増え、定期的に銭湯へ行く人も増えていきました。
韓国のあかすりに欠かせない「イテリタオル」
韓国のあかすりといえば、やはり「イテリタオル(이태리타월)」です。

緑や黄色の小さなタオルで、手にはめたり手で持ったりして、体をこすって垢を落とすために使います。
韓国ではとても身近なもので、私も子どもの頃から当たり前のように使っていました。
名前だけ聞くとイタリアの商品みたいですが、実際には韓国で作られたものです。
名前の由来にはいくつか説がありますが、当時イタリアから輸入した生地を使っていたため「イテリタオル」と呼ばれるようになった、という説がよく知られています。
このイテリタオルが広まったことで、あかすりもより身近なものになっていきました。
私にとっても、銭湯へ行く時にイテリタオルを持っていくのはごく普通のことでした。
あかすりをしてくれる専門の人も登場
1970年代頃になると、銭湯であかすりをしてくれる専門の人も登場したとされています。
今では韓国語で「セシンサ(세신사)」と呼びますが、昔は「あかすりのおじさん」「あかすりのおばさん」のように呼ぶこともありました。
もちろん、お願いすると入浴料とは別に料金がかかります。
そのため、私はほとんど自分でやっていました。周りを見ても、自分であかすりをしている人は多かったです。
自分では手が届きにくい背中は、家族同士でこすり合うこともありました。
こういう光景も、当時の私にはごく普通のものでした。
なぜ韓国ではあかすりが広まった?
なぜここまで広まったのかを考えると、銭湯が増えたことと、イテリタオルの登場はかなり大きかったのだと思います。
銭湯へ行く人が増え、そこに簡単に垢を落とせる道具まで登場したわけです。
それに、あかすりは垢が目に見えて落ちるので、きれいになった実感があります。
私も韓国にいた頃は、銭湯へ行ってあかすりをしないまま帰ると、何か一つ忘れてきたような気分になりました。
そうやって少しずつ、あかすりが日常の習慣になっていったのかもしれません。
韓国のあかすりはいつから広まった?
ここまで見てくると、今のような韓国のあかすり文化がいつ頃広まったのかも分かってきます。
1920〜30年代には都市部を中心に銭湯が広がり、1960年代の終わり頃にはイテリタオルが登場しました。さらに1970年代頃には、あかすりを専門にする人も現れるようになります。
こうして見ると、韓国のあかすり文化は1960年代後半から1970年代にかけて、今のような形になっていったようです。
韓国にいた頃の私にとっては、あかすりは特別な文化ではなく、銭湯に行けば普通にやることでした。
でも、日本で長く暮らしていると、こうした習慣も韓国ならではの文化の一つだったんだなと感じることがあります。
今回は日本の銭湯だったのでやめておきましたが、次に韓国へ行った時には、久しぶりにしっかりあかすりをして帰りたいと思います(笑)。
