韓国の住所が「地番住所」から「道路名住所」に変わった理由
韓国の住所を調べていると、「○○洞123番地」のような住所と、「○○路12」のような住所を見かけることがあります。
現在の韓国では、道路名と建物番号を組み合わせる「道路名住所」が正式な住所として使われています。一方、昔からの地番住所も土地情報などで使われており、同じ建物に二つの表記があっても、場所が変わったわけではありません。
私が韓国に住んでいた頃も、住所といえばこの形でした。そのため、日本で暮らすようになってからも、韓国の実家の住所は昔の地番で覚えていました。
ところが、久しぶりに韓国へ帰った時、実家の住所の表記が以前とは変わっていました。
なぜ韓国では、長い間使われてきた地番住所から道路名住所へ変えることになったのでしょうか。
目次
昔の韓国では「洞+番地」の住所を使っていた
以前の韓国では、「地番住所」が一般的に使われていました。
たとえば、
「○○市 ○○区 ○○洞 123-45」
というように、地域を表す「洞(ドン)」と、土地に付けられた番号を組み合わせて住所を表していました。
地番は、もともと土地を区別するために付けられた番号です。
しかし、都市化が進み、土地の分割や開発が繰り返されると、番号が順番どおりに並ばない場所も増えていきました。
住所だけを見ても、実際にどのあたりにあるのか分かりにくいという問題もありました。
なぜ道路名住所に変わった?
そこで導入されたのが「道路名住所(トロミョンジュソ)」です。
道路名住所では、「道路の名前」と「建物番号」を使って住所を表します。
たとえば、
「○○市 ○○区 ○○路 12」
という形です。
建物番号は道路に沿って付けられ、道路名住所案内システムでは、道路の左側を奇数、右側を偶数とするルールが案内されています。
道路名住所の例は「○○路12」のような形です。「12」は部屋番号ではなく建物番号です。集合住宅では、棟や部屋を示す詳細住所も必要になります。
従来の地番住所に比べると、道路と建物の位置関係が分かりやすくなっています。
2014年から道路名住所が全面的に使われるようになった
韓国では1997年から道路名住所の導入が進められてきました。
2011年7月29日からは正式な住所として使われるようになり、しばらくは従来の地番住所と併用されていました。
そして2014年1月1日から、道路名住所が全面的に使われるようになりました。
この経緯は、韓国行政安全部の発表にも記録されています。
久しぶりに韓国へ帰って初めて住所の変化を実感した
私は日本に住んでいたため、韓国の住所が変わった時期には現地にいませんでした。
ある時、日本から韓国へ帰り、実家へ向かうためにタクシーに乗りました。
私は当然のように、昔から覚えていた「○○洞○番地」という住所を運転手さんに伝えました。
その時の運転手さんは年配の方で、幸い昔の住所でもすぐに分かってもらえました。
その後、実家の住所も道路名住所に変わっていたことを知りました。
家の場所は昔と同じなのに、住所の表し方だけが変わっていたので、少し不思議な感じがしたのを覚えています。
昔の地番は完全になくなったわけではない
道路名住所が導入されたからといって、昔の地番そのものがなくなったわけではありません。
現在も土地に関する情報などでは地番が使われています。
そのため、韓国の住所を検索すると、道路名住所と地番住所の両方が表示されることがあります。
昔の住所しか分からない場合でも、行政安全部の「道路名住所案内システム」で地番を入力すれば、現在の道路名住所を調べることができます。
ホテルや店へ向かうときは、公式サイトに載っている韓国語住所をそのまま保存すると、読み方を伝えるより確実です。タクシーでの見せ方は、韓国のタクシーの乗り方でも紹介しています。
まとめ
韓国の住所が変わったのは、都市化によって分かりにくくなった地番住所を見直すためでした。
現在は道路名住所が使われていますが、地番そのものがなくなったわけではなく、土地に関する情報などでは今も使われています。
私自身、久しぶりに韓国へ帰った時に初めてこの変化を実感しました。
今でも「○○洞○番地」という昔の住所を聞くと、韓国に住んでいた頃を思い出します。
