韓国ではなぜデリバリー文化がここまで発達した?電話注文の時代からアプリまで
韓国のデリバリー文化は、アプリが登場して初めて生まれたものではありません。私が韓国で暮らしていた頃から、近所の店へ電話し、料理を家まで届けてもらう習慣がありました。
夜に急に食べたくなるのは、ジャージャー麺やチキン、チョッパル(豚足)など。そんなときも、電話一本で届けてくれる店がたくさんありました。
当時は、今のようなデリバリーアプリはありませんでした。近所の店に直接電話して、住所を伝えて注文するのが普通でした。
冷蔵庫には、出前の店のマグネットがいくつも貼ってありました。電話番号やメニューが書かれているものです。何か食べたくなると、その中から店を選んで電話で注文していました。
韓国にいた頃は、それが当たり前でした。そのため、デリバリー文化を特別だとは思いませんでした。
目次
デリバリーアプリがなかった頃から、出前は当たり前だった
韓国の出前は、デリバリーアプリよりもずっと前からある習慣です。
中華料理店やチキン店、チョッパル専門店など、出前をしてくれる店もたくさんありました。
特にジャージャー麺は出前の定番メニューでした。家族や友人と家にいるときに、「チキン頼もうか?」という話になるのも珍しくありませんでした。
もちろん、どの店でも届けてくれるわけではありません。
少し遠い店に電話すると、「そこまでは配達できません」と断られることもありました(笑)。
そのため、家の近くで出前をしてくれる店を何軒か覚えて、その中から選んで注文していました。
人口が集中する都市部は、デリバリーにも向いていた
韓国で暮らしていた頃、私の住まいの周辺には集合住宅が集まり、近所に出前をしてくれる店も何軒かありました。
店の側から見ると、近い範囲に届け先がある環境でした。
こうした身近な店の多さが、私にとって電話で注文しやすい環境を支えていたように思います。都市の住宅環境が出前の利用を後押しした面もありそうですが、それだけで広がりを説明できるわけではありません。
夜食を出前で頼むのも珍しくなかった
韓国に住んでいた頃は、夜に出前を取るのも珍しくありませんでした。
私も夜遅くにチキンやチョッパルが食べたくなると、よく出前を頼んでいました。
夕食後、家族や友人と話していると「何か頼もうか」となることも。そのまま夜食を注文することがありました。
私にとっては食事を一から用意する代わりというより、家族や友人との時間に一品足す感覚もありました。
韓国の「パリパリ文化」も関係している?
韓国について語るとき、「パリパリ(빨리빨리)」という表現がよく取り上げられます。
「早く、早く」という意味ですが、この言葉だけで韓国社会全体を説明することはできません。私自身は、注文した料理が早く届くことに慣れていた一人です。
私が暮らしていた頃、ネットで注文した商品が翌日に届くこともありました。そうした速さを特別なことと思わずにいた自分を、今振り返ると少し不思議に感じます。
もちろん、発達した理由がすべて「パリパリ文化」にあるわけではありません。
物流の仕組みや企業同士の競争など、ほかにもいろいろな理由があります。
速いサービスが利用者の期待を高め、その期待に応える競争が続いた可能性はあります。ただ、私には、それも物流や店舗、決済の仕組みなど複数の要素の一つに見えます。
デリバリーアプリで注文方法が大きく変わった
スマートフォンとデリバリーアプリが普及してから、料理の頼み方は大きく変わりました。
以前は店に直接電話して、注文する料理と住所を伝えていました。
今ではアプリで近くの店を探し、メニューを選べます。さらに、そのまま支払いも済ませられます。
私には、アプリが出前の習慣そのものを作ったようには見えません。むしろ、店探しから住所の連絡、支払いまでをまとめたと感じます。なお、旅行者が実際に注文できるかは、電話番号や決済方法、宿泊先の受取ルールによって異なります。
まとめ
私が暮らしていた地域では、近所の飲食店に電話する方法が身近で、夜に家族や友人と食事を足すときにも便利でした。こうした日常の使いやすさが、出前を特別なものではなく、暮らしの選択肢の一つにしていたのだと思います。
そこにスマートフォンとデリバリーアプリが加わり、店探しから注文、支払いまでの手順がまとまりました。電話で注文していた頃を知る私には、アプリが出前を生み出したというより、もともとあった習慣を使いやすくしたように感じられます。
