韓国ドラマでよく見る木の台は何?「ピョンサン(평상)」は今も使われている?

韓国ドラマの庭先に出てくる木の台は「평상(ピョンサン)」です。私の家や祖母の家にもあり、夏には家族で夕食を囲んだり、食後に涼んだりする場所でした。ドラマで見かけるたびに、子どもの頃の夏の空気を思い出します。

ピョンサンは、人が座ったり横になったりして休むための台です。韓国学中央研究院の「韓国民族文化大百科事典」では、木や竹で作られ、室内で寝るために使うものや、庭に置く「뜰마루(ットゥルマル)」などが紹介されています。現在は公園などの屋外休憩施設として設置されているものもあります。

目次
  1. 家族で夕涼みをした夏の思い出
  2. 韓国ドラマに出てくる木の台「ピョンサン」とは?
  3. なぜ韓国ドラマによく登場するの?
  4. ピョンサンは今も韓国で使われている?
  5. 日本の「縁台」と同じもの?
  6. ピョンサンを見ると、昔の夏を思い出す
  7. 参考リンク

家族で夕涼みをした夏の思い出

母方の祖母の家にもありましたし、私の家にもありました。暑い日の夕方になると、そこで家族みんなで夕食を囲みます。食べ終わってもすぐ家の中に戻るわけではなく、そのまま話し込んだり、スイカなどの果物をつまみながら涼んだり。気がつけば、かなり長い時間を過ごしていることもありました。

夜になっても暑さが引かない日は、ピョンサンの上にゴザや布団を敷き、そのまま外で眠ることもありました。今思えばずいぶん昔らしい夏の過ごし方ですが、当時の私にとってはごく普通のことでした。夏になれば、そこへ行けば誰かがいる。ピョンサンは、そんな場所だったように思います。

大人になって振り返ると、ただの木の台ではなかったと思います。むしろ、外にあるもう一つの居間のような存在でした。

もちろん、それほど広い場所ではありません。家族みんなで座れば少し窮屈なくらいです。でも、狭いからこそ自然と肩が近くなります。同じ場所でご飯を食べ、くだらない話をし、ときにはそのまま横になる。今より家族同士の距離が近く感じられたのは、そんな時間が日常の中にあったからなのかもしれません。

韓国ドラマでピョンサンが映ると、私は今でも子どもの頃の夏を思い出します。

韓国ドラマに出てくる木の台「ピョンサン」とは?

作品の中では、庭や路地に大きな木の台を見かけます。たとえば、田舎のおばあちゃんの家に置かれている場面です。その上で家族が食事をしたり、お年寄りが近所の人と話したり、誰かが昼寝をしていたりします。この木の台が「평상(ピョンサン)」です。

庭先のピョンサンで食事を囲む家族

家庭の庭先に置かれたピョンサンには、靴を脱いで上がり、あぐらをかいて食事を並べたり、そのまま横になったりすることもありました。私の家でも、食卓やベンチのように使ったあと、夜には寝床になることがありました。単なる休憩用の台というより、暮らしの中でいくつもの役割を担う場所だったと思います。

なぜ韓国ドラマによく登場するの?

ピョンサンは、何か一つの用途だけに使う場所ではありません。食事が終わってもそのまま座って話せますし、子どもが遊ぶ横で大人が世間話をすることもあります。疲れれば横になり、誰かが来れば少し詰めて座る。家の中でも外でもない、そんな曖昧さのある空間でした。

だからこそ、家族や近所の人たちの日常を描く韓国ドラマにもよくなじみます。おばあちゃんと孫が並んで話したり、家族が食事を囲んだり、近所の人たちが集まって世間話をしたり。ピョンサンの上に人が集まるだけで、家族や近所の人たちの距離の近さまで伝わってくることがあります。

特に、昔の住宅街や家族を描く作品でよく見かけます。人が自然に集まるこの場所が、その時代の空気を伝える背景にもなっています。『応答せよ1988』のように家族や近所付き合いを描いた作品を見ると、韓国の昔の暮らしをイメージしやすいかもしれません。

ピョンサンは今も韓国で使われている?

今も使われています。ただ、昔と同じような形で家庭の庭に置かれているとは限りません。

都市部の集合住宅では、家の庭に大きな台を置く空間がないこともあります。私が子どもの頃に使った庭先のピョンサンと、今の都市の住まいは分けて考える必要があります。

それでも、ピョンサンそのものが消えたわけではありません。国土交通部告示の「造園設計基準」では、平床(평상)を休息用施設の一つとして挙げています。家庭の庭先に置くものと、公園などに設置された公共の休憩設備では使い方が異なるため、旅行先では現地の案内に従うのが安心です。

旅行先で見かけても、私有地にあるものや店舗の客席には勝手に上がらないようにしましょう。公園の休憩設備も、靴の扱いや飲食について現地の表示を確認すると安心です。

日本の「縁台」と同じもの?

見た目が似ているため、「韓国版の縁台」と説明されることもあります。初めて見る人には分かりやすい例えですが、まったく同じものと考えると少し違います。

「평상」という言葉が指す範囲は、ドラマで見る庭先の木の台だけではありません。韓国民族文化大百科事典では、室内で使うもののほか、庭に出して使うタイプを「뜰마루(ットゥルマル)」と説明しています。

複数人が靴を脱いで上がり、食事を広げたり、横になったりできるのもピョンサンらしい使い方です。日本語の一語に置き換えるのは難しいと思います。「庭などに置く、大きな木製の休憩台」と捉えるとイメージしやすいでしょう。

ピョンサンを見ると、昔の夏を思い出す

韓国ドラマに出てくるピョンサンは、一見するとただの大きな木の台です。でも、その上に家族や近所の人たちが集まっている姿を見ると、昔の韓国の暮らし方が自然と見えてきます。

私にとってピョンサンは、今も家族と過ごした夏の記憶につながっています。韓国ドラマで庭先に大きな木の台が映ったら、それがピョンサンかもしれません。誰が集まり、どんなふうに過ごしているかに目を向けると、背景にある暮らしの様子も感じ取りやすくなると思います。

参考リンク

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