韓国人はなぜ「ウリ(우리)」と言う?「私の」とは違う韓国語の感覚

韓国ドラマを見ていると、「우리 엄마(ウリ オンマ)」「우리 집(ウリ チプ)」という言葉をよく耳にします。

「우리(ウリ)」は「私たち」という意味なのに、なぜ自分の母親や家にも使うのでしょうか。

実は、韓国語では家族や家など、身近な人や場所について話すときにも「우리」を使います。

日本語の「うちの」に近い表現ですが、「私の」を意味する「내(ネ)」とは使い方が少し違います。

目次
  1. なぜ「ウリ」は自分の母親にも使えるの?
  2. 「ウリ」と「내」はどう違う?
  3. 韓国ドラマの「우리」は日本語でどう訳される?
  4. まとめ

なぜ「ウリ」は自分の母親にも使えるの?

韓国語では、自分の母親を「우리 엄마(うちのお母さん)」と呼ぶのが一般的です。

兄弟姉妹がいない一人っ子でも、この言い方をします。

例えば、

우리 엄마가 김치 만들었어.

(ウリ オンマガ キムチ マンドゥロッソ)

「うちのお母さんがキムチを作ったよ」

ここでの「우리」は、必ずしも「私たちの」という意味ではありません。

韓国語では、身近な人や自分が属する場所について話すとき、「우리」を使う言い方が定着しています。

韓国で育った私にとっても、「우리 엄마」はごく普通の言い方です。家族とのつながりを特別に意識しているわけではありません。

日本語で「うちの母」と言うのと同じように、韓国語でも自然に「우리 엄마」と言います。

そのため、「韓国人は集団意識が強いから」と説明するだけでは、実際の言葉の感覚は伝わりにくいと思います。

「ウリ」と「내」はどう違う?

韓国語には「내(ネ)」という「私の」を意味する言葉もあります。

例えば、自分のかばんは「내 가방」、スマートフォンは「내 휴대폰」と言います。

「내 엄마」という表現もありますが、誰の母親なのかを強調するような場面で使われることがあり、普段は「우리 엄마」のほうが自然です。

面白いのは、同じ「家」でも言い方が変わることです。

友達を家に招くときは、

우리 집에 놀러 와.

(ウリ チベ ノルロ ワ)

「うちに遊びに来て」

と言います。一人暮らしでも「우리 집」と言います。

一方、韓国語には「내 집 마련(ネ チプ マリョン)」という表現があります。これは「マイホームを手に入れること」という意味です。

普段暮らしている家を「우리 집」と呼びながら、自分の家を持つことは「내 집 마련」と言うのです。

もちろん、必ずそう使い分けるという決まりではありません。同じ家のことでも、何を伝えたいかによって言い方が変わります。こういうところが韓国語の面白さだと思います。

韓国ドラマの「우리」は日本語でどう訳される?

韓国ドラマを日本語字幕で見ていると、「우리」と聞こえても字幕には「私たち」と出てこないことがあります。

例えば、

우리 엄마가 그랬어.

「うちのお母さんがそう言ってた」

この場合、字幕では「母がそう言ってた」と訳されることもあるでしょう。

一方、「우리 같이 가자」なら「一緒に行こう」という意味で、「우리」は話し手を含む複数の人を指しています。

日本語にも「うちの会社」「うちの子」という表現がありますが、韓国語の「우리」は学校や近所などにもよく使われます。

韓国語では同じ「우리」でも、日本語では「うちの」「私の」「私たちの」など、場面によって訳し方が変わるのです。

韓国ドラマを見るときは、「우리」の後ろに何が続くのか、字幕ではどう訳されているのかを比べてみると面白いと思います。

まとめ

韓国語の「우리」は「私たち」という意味だけでなく、家族や家、学校など、自分と関わりの深いものについても使われます。

一方、「내」は「私の」を表す言葉で、持ち物について話すときなどによく使われます。

「우리」を単に韓国人の集団意識と結びつけるよりも、日本語の「うちの」に近い言い方だと考えたほうが、実際の会話を理解しやすいと思います。

参考資料

韓国・国立国語院「우리・저희」に関する回答(2026年8月3日)

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